NotenkiExpress 2013

お天気,競馬,2時間サスペンスドラマなどに関するメモ書きです。

日本ダービーと雨

台風と日本ダービーについては前々回取り上げましたが(日本ダービーと台風 - NotenkiExpress 2013),今回は台風以外の雨と日本ダービーについて取り上げます。

1969年の泥んこダービーの話

雨と日本ダービーといえばなんといっても1969年でしょう。

1969年の5月は,

  • 17日……メイストーム,東京で瞬間風速20.4m/s
  • 19~20日……“新緑寒波”,日光0.1℃,長野4℃,舞鶴5℃,岡山6℃

などなど,“天候異変”が続いていました。5月というより,この年は1月からおかしいといえばおかしかったのですが,詳細は省きます。

そして24日,気象庁から低気圧に関する情報が発表されました。

海山は大荒れ,ダービーは重馬場 「低気圧情報」出る

「二十五日は海,山は大荒れ,ダービーは重馬場」――と気象庁は二十四日午前十一時十分,日曜行楽や競馬ファンには気になる低気圧情報を発表した。黄海にある低気圧(九八八ミリバール)が二十四日午後から発達しながら南岸沿いに進む見込み。西日本はすでに風雨が強まっている。
低気圧が進むにつれ,東海から関東地方も風雨が強まり,二十五日いっぱい山は大荒れ,海は大シケ。関東地方平野部も二十四日夜半から二十五日午前中は雨になり雨量は二,三〇ミリに達する見込み。
このため,同庁は二十五日の登山は見合わせるよう警告,海上でも十五メートル以上の風が吹くので厳重注意を呼びかけている。
(24日付毎日夕刊)

ダービー当日の東京競馬場は,この低気圧と前線の影響で前夜から雨が降り続き,レース直前には小降りになったものの田植えのあとの田んぼのような不良馬場。1968年以降はカラー映像が残っていますが,私が見た限りその中で最も悪い馬場と思われる馬場です。

そんな泥んこ馬場にもかかわらず,スタートして2F目のハロンタイムが10.5秒ですから,かなり激しい位置取り争いがあったことが想像できます。それに巻き込まれる形で,1番人気のタカツバキが落馬するというアクシデントが発生しました。1番人気といっても,道悪得意ということで祭り上げられた感のある1番人気です。2番人気はやはり道悪得意のギャロップでした。

このタカツバキの落馬については,タカツバキのような抽選馬がダービーを勝ってしまっては馬産システムが崩壊するから落馬するであろう,と“予言”していた人がいたという有名な謀略説があります。

ゴール前でも珍事が発生。ダイシンボルガードの石田厩務員がレースの最中にもかかわらず思わず馬場に飛び出して「オレの馬だ!!」と叫びながら走っている姿がニュース映像として残っています(フジテレビの中継映像には写っていない。ついでにいえばタカツバキの落馬も写っていません。さすがフジテレビ)。あんな泥んこ馬場を走ったのでは,この厩務員さんはかなり泥だらけになったことでしょう。

ちなみに,1968年12月に近くで起こった3億円事件の記憶も新しく,売上金56億円などの現金輸送は厳戒態勢で行なわれそうです。

創設当初の話

日本ダービーは創設された当初から雨と無縁ではありませんでした。

1932年4月23日に目黒競馬場で行なわれた第1回の日本ダービー(当時の正式名は東京優駿大競走)は,天候―雨,馬場状態―不良でレースがスタートしました。 これについては東の風 雨(1932年) - NotenkiExpress 2013をご覧ください。 第2回は曇/稍不良,第3回は晴/不良,第4回は雨/不良,第5回は曇/稍不良と続き,第6回になってやっと良馬場で行なわれました。

最近の話

次の表に1951年以降の10年ごとの馬場状態の出現数をまとめてみました。

稍重 不良
1951-1960 5 1 2 2
1961-1970 7 1 0 2
1971-1980 9 1 0 0
1981-1990 9 0 1 0
1991-2000 8 2 0 0
2001-2012 7 1 2 2

これを見ると21世紀になって“雨馬場”の出現率が増えていることがわかります。とくに過去5年に限ると2009年,2011年と2回も不良馬場で行なわれています。これは傾向というより,たまたまそうなんでしょう。

今年は今のところ良馬場で行なわれそうです。

※この記事は泥んこダービー | 能天気Express Hyperを大幅に書き直したものです。

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